
金融当局は、外部に露出しているIT資産とサービスを全数把握し、セキュリティの脆弱性および認証・アクセス制御体制を再点検するよう指示した。特に銀行やカード会社だけでなく、相互金融、貯蓄銀行、保険、証券、フィンテックを含む中小規模の金融会社まで、全金融圏が対象となる。
従業員などが業務で使用する外部接点とシステムへのアクセス経路も重点的に点検する。顧客向けサービスとは無関係であっても、潜在的なリスクを最小限に抑えるため、不要な外部アクセスは原則として遮断する。アクセス権限と照会情報は必要最小限に制限しなければならない。
侵害事故が発生した際の消費者保護のための実効性のある措置も強調された。流出情報の範囲と被害の可能性を迅速に把握し、適切な保護措置を実施する。ボイスフィッシングやスミシングといった二次被害を防ぐため、異常金融取引の検知機能を強化する必要がある。
脅威情報の共有を通じた共同対応体制も構築する。攻撃IPや攻撃手法など確認された脅威情報を関係機関と金融会社の間で迅速に伝播させ、検知と遮断措置に即座に活用できるようにする。新たな攻撃の兆候を捉えた際には、即時的な情報共有を促す。
政府は今回の事態を機に、事故の原因を明確に究明し、制度改善課題を見出す計画だ。特にAI技術の発展に合わせ、「AIによる攻撃はAIで防御する」セキュリティ体制を構築するため、ゼロトラスト(Zero Trust)原則に基づいたセキュリティ転換を推進する。
今回の緊急点検は、最近複数の銀行で発生した顧客情報の流出事故による消費者の不安を解消するための措置とみられる。金監院は当該事故の経緯を把握するため、緊急の現場調査に着手している状態だ。
最近の金融界における侵害事故の主な原因としては、外部非認可者による認証回避型のアクセス方式が挙げられている。特にローン勧誘員用の簡易照会サービスのような外部接点でセキュリティの脆弱性が発見され、情報が流出する事例も確認されている。これに対し、単なるIP遮断にとどまらず、多要素認証(MFA)とゼロトラストモデルをシステム全般に適用すべきだという情報保護業界からの指摘が相次いでいる。
金融界のセキュリティ管理体制は、デジタル転換の加速に伴い、外部接点の管理が核心的な課題となっている。クラウドなどの外部ITサービスや委託業者を通じたデータ処理の割合が高まっているためだ。外部業者の従業員の過失や認証手順の漏れによる情報流出事例が継続的に報告されており、セキュリティの死角解消が急務となっている。

0件のコメント
まだコメントはありません。