
2024.06.20. 公正経済 — 信用不良者の自立を支援するため、政府と通信事業者など官民が、通信債務の延滞者37万人を対象に元本を最大90%減免する「統合債務調整」に乗り出す。3か月以上通信債務を納付すれば、債務完済前でも通信サービスを利用できるようになる。
科学技術情報通信部、金融委員会、信用回復委員会、通信業界は、このような内容の「金融・通信の脆弱階層の再起支援策」を20日に発表した。
新型コロナウイルス、物価高騰、事故など不可避な事由で発生・延滞した債務が長期化した場合、口座開設やカード発行など正常な経済生活が難しくなるだけでなく、長期間にわたる取り立ての圧力にさらされ、これを逃れる過程で知人や家族など日常生活との断絶に陥る可能性も大きい。
さらに、通信債務の場合、通信利用が不可能になれば電話利用が不可能になるだけに、それを延滞するほど経済生活がさらに困難な人である可能性が高い。
しかし、金融債務の調整を受けても通信債務は信復委の債務調整の対象ではないため、延滞者が経済的に再起する上で制約が大きいという指摘が現場で続いていた。債務調整を受けた人が通信債務の返済負担により金融債務を返済できないケースも見つかった。
さらに、最近の状況に照らして脆弱層に対する積極的な債務負担軽減の取り組みが行われる必要がある。物価高騰や経済状況の悪化などにより債務返済が難しい債務者が利用する信復委の債務調整と裁判所の個人再生は、2022年以降急速に増加している。
これらの延滞理由は、生活費支出の増加や所得減少、失業、廃業など外部的要因が84%を占めている。脆弱層に対する金融・通信統合債務調整とともに、総合的な再起支援が切実に求められる状況だ。
これを受け、去る1月17日の金融分野民生討論会で金融・通信統合債務調整を導入すると発表した後、科技部、金融委など関係機関が協力し、5カ月間の協議を経てこのような案を策定した。
今回の案により、最大37万人の通信債務者が恩恵を受けられると見込まれる。
金融・通信の統合債務調整制度の導入などを通じて、これまで債務調整の死角地帯にあった脆弱階層が日常、経済活動に復帰するなど経済的な再起が可能になるものと期待される。脆弱層が再起する場合、福祉財源の所要など社会的費用も持続的に減る好循環構造が形成されるものと期待される。
金融・通信の統合債務調整の申請・受付は、21日から全国50か所の庶民金融統合支援センター(訪問)および信復委サイバー相談部(cyber.ccrs.or.kr)、専用アプリを通じて可能だ。
また、信復委コールセンター(1600-5500)に問い合わせれば、詳細な制度を含む非対面(オンライン)申請方法、現場窓口(庶民金融統合支援センター)訪問のための相談予約などを案内してもらえる。
一方、金融委と科技部は、制度施行後も現場を綿密にモニタリングし、脆弱階層の再起支援のために必要な事項を持続的に点検し、必要な措置を取っていく予定だ。
李宗昊(イ・ジョンホ)科技部長官は「官民がともに『金融・通信の脆弱階層の再起支援策』を用意できたことを非常に意義深く思う」とし「デジタル深化時代に通信サービスが日常生活の必須財である点を考慮し、不可避に通信債務が発生した脆弱階層の再起を支援しようと今回の方案を用意した」と強調した。
金周顕(キム・ジュヒョン)金融委員長は「今日この場は、通信債務も金融債務と同様に債務調整対象に含めると発表して以降、この5か月間の努力が実を結ぶ場」としながら「今回の方案を通じて、債務者が自ら立ち上がって経済的に再起できるよう政府が積極的に支援する」と述べた。
また、李宗昊長官と金周顕委員長は、この日ソウル中区に位置するソウル中央庶民金融統合センターを訪れ、通信債務調整の相談が行われる現場を見て回った。そして、センターの相談職員らと、これまでの通信債務調整に対する需要、信復委訪問者の苦労と通信債務調整施行に対する期待効果などについて話し合った。
統合債務調整の施行、通信債務の元本最大90%減免
21日から信復委に金融・通信の統合債務調整を申請でき、返済余力に応じて通信債務の元本が最大90%減免される。
現在、信復委は金融債務は債務調整できるが、通信料金および携帯電話決済代金などの通信債務は調整できなかった。信復委で金融債務を調整された場合、債務者が通信会社に別途申請して初めて5か月分割納付の支援のみ可能だった。
今後は、金融債務とともに通信債務も一括して調整する「統合債務調整」を施行する。金融債務調整対象者が通信債務調整を申請した場合、申請の翌日から取り立てが直ちに中断される。また、通信会社に別途申請する必要なく、信復委で金融債務と通信債務を一度に調整してもらえ、債務者に対する所得、財産審査などの返済能力を考慮し、元本の最大90%を減免し、長期分割返済(10年)できるよう調整するなど、返済できる水準に債務を調整する。
今回の債務調整の対象となる債務は、移動通信3社、格安スマホ20社、携帯電話決済会社6社が保有する債務であり、通信業界全体の市場シェアの98%を占める。
今回の統合債務調整の施行前から信復委の債務調整制度を利用していた人々も、既存の債務調整に通信債務を追加して調整してもらえるようになる。金融債務なしに通信債務のみある場合には、通信会社自体の調整プログラムの支援を受けられるよう案内する予定だ。
債務調整の支援を受けても、経済的な再起のためには債務者が持続的に返済の意志を持って努力しなければならない。債務調整の支援を受けた後、3か月以上返済額を納付できなければ、債務調整の効力が取り消され、元の返済義務が再び発生する。

通信債務の誠実な納付者は通信サービスの利用が可能
通信債務を3か月以上誠実に納付した場合、完済前でも通信サービスの利用が可能だ。
現在は、通信債務が未納の場合、未納金額をすべて納付するまで通信サービスの利用が中断される。その結果、金融取引、求職活動などの経済活動に多くの制約が発生する。一部の会社では採用過程で携帯電話の本人認証を要求しており、書類発行にも本人認証が必要だからだ。
今回の措置により、今後は金融・通信の統合債務調整による債務を3か月以上誠実に返済した場合、通信債務をすべて納付する前でも通信サービスを再び利用できる。
信用管理サービス、雇用・福祉連携を提供
一回性の債務調整支援ではなく、実質的な再起のために債務者に信用管理サービス、雇用・福祉連携などの総合支援を提供する。
債務調整を受けても、実質的な再起のためには債務者自ら返済の意志を持って継続的に努力しなければならない。債務調整の履行中に困難な状況が発生しても、あきらめないよう支援が必要だ。このため、雇用連携、福祉連携、信用管理などの複合支援を信復委が提供する。これを通じて、債務者がこれまで断絶されていた日常に復帰し、正常な労働、金融生活をして経済活動に復帰できるよう支援する。
まず、就業連携を通じて根本的な所得創出能力を高め、労働市場に復帰できるよう支援する。庶民金融統合支援センターを訪れる庶民・脆弱階層が一か所でワンストップ(one-stop)で雇用・福祉サービスを受けられるよう、全国13か所のセンターに雇用専担窓口を開設し、全国102か所の雇用プラスセンターに連携して国民就業支援制度、明日学びカードなどの雇用支援制度を利用できるよう支援する。求職努力が確認される場合、就業促進支援金を支給し、就職後に一時完済した場合、追加減免などのインセンティブも提供する。
また、これまでの延滞で信用度が大きく下落し、正常な金融活動が不可能になった債務者の正常な金融生活への復帰を支援する。信用点数の上昇方法から家計簿の作成ノウハウおよび財務管理方法など、信用相談および信用管理を実施する。口座差し押さえの解除方法、カード発行支援などを通じて金融生活の安定を支援する。誠実な返済で信用点数が上昇した場合、信用度改善の激励金を支給するなど、さまざまなインセンティブを通じて債務者の努力を後押しする。
また、経済状況がより困難で金融支援以外に福祉支援まで必要な場合、福祉支援も連携する。全国3500余りの行政福祉センターとつながった社会保障情報システムを通じて、生計・住居・医療などの福祉支援制度を提供する。長期間の取り立て過程で経験しうる困難を緩和するため、必要な場合には心理相談も支援する予定だ。
財産調査・審議・債権者同意でモラルハザードを防止
信復委の財産調査・審議・債権者同意の3段階審査を通じてモラルハザードを防止する。
債務調整が持続可能に運営されるためには、故意延滞者、高額資産家などに対する支援が行われないようモラルハザード防止装置を用意する必要がある。
したがって、今回の措置により、今後は債務調整の審査過程で国税庁など行政機関間の連携を通じて債務者の財産・所得などの返済能力を客観的に調査する。続いて、信復委内の専門家が参加する審議委員会で債務調整案の適正性を審議する。このほかにも、債権者の同意によって債務調整の可否を最終決定する。
このように3段階にわたって重層的に検証するということだ。
また、債務調整の決定後にも債務者の不正行為が発見された場合、債務調整の効力を中断させるなど、申請から履行まで債務調整の全段階にわたってモラルハザード防止装置を運営する。

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