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公正経済

2026.11.03. 06:47

放送機器構築の公共事業モニタリング中断で違法・過剰発注が「横行」

関連予算の全額削減で事業監視が「全面停止」
業界「予算・人的インフラを再確保すべき」

科学技術情報通信部の全景。科技部
科学技術情報通信部の全景。/科技部

2024.06.10. 公正経済 — 政府は映像・音響・照明設備などの放送設備を構築する公共事業に対するモニタリング活動を毎年実施してきたが、今年は関連予算が全額削減され、モニタリング業務も全面的に中断された。公共分野の放送設備構築事業の適法・適正な推進に貢献してきたモニタリング活動の中断は、違法・過剰発注事件が「雨後の筍」のように発生する結果につながる。

公正経済の取材を総合すると、科学技術情報通信部(科技部)は「公共放送機器市場活性化基盤構築」事業のために毎年約6億ウォン(約6600万円)の予算を編成してきた。この事業予算を通じて、▲公共機関放送機器構築・運営指針の運用▲放送機器ヘルプデスクのコンサルティング支援▲放送機器専門家プール(Pool)の構成・運営▲公共機関放送機器構築・運営実務教育の開催▲国産放送機器メーカーの広報支援▲公共部門の放送機器調達関連制度改善支援などが行われてきた。

さらに、公共放送機器市場活性化基盤構築の細部事業のうち「公共機関放送機器構築・運営指針の運用」を通じて、公共分野の放送機器構築事業に対するモニタリング活動が展開されてきた。これについて、放送機器業界は、政府のこうしたモニタリング活動が発注機関の違法・過剰発注を事前に発見して改善することで、公正な事業推進と市民の税金節約という成果を上げてきたと評価している。

ところが、科技部は今年、公共放送機器市場活性化基盤構築事業の予算確保に失敗した。正確に言えば、当該予算が全額削減されたのだ。これにより、放送機器構築事業のモニタリング予算も「ゼロ」となった。予算不足はモニタリング活動の全面中断につながり、その結果、違法・過剰発注事件が複数発生している状況だ。

一例として、A自治体の場合、放送機器構築事業を推進するため提案依頼書を事前公開し、事前公開された提案依頼書に対して放送機器業者らが多様な意見を提示した。ところが、Aは提示された意見を反映しないまま入札公告を強行してしまった。科技部告示である「公共機関放送機器構築・運営指針」によると、発注機関は提案依頼書の事前公開時に提示された意見をすべて受け入れない場合、「提案依頼書審議委員会」を開いて提案依頼書が適法かつ適正に作成されたかを審議しなければならない。

指針に違反したB、C機関も事情は似たようなものだった。

これらの公共機関の担当者らは、放送機器業務を担当して間もなく、そうした指針があるという事実を知らなかったという。これについて業界では「昨年までは、放送機器構築事業のモニタリング遂行機関が提案依頼書の事前公開段階で指針遵守の意見を提示していたため、こうした問題はなかった」と話す。

モニタリング活動が停止され、過剰予算編成事業も多数発生している。

D機関の音響設備構築事業がそうだ。業界では、当該事業の提案依頼書を分析すると、設定された予算の60%程度でも事業目的に合った機器を導入できるとの意見が出ている。ある業者の関係者は「当該事業の発注機関が高価な外国製機器を導入する目的で予算を過剰に編成したのではないかと疑われる」としたうえで、「昨年まではモニタリング活動の遂行機関が過剰発注の事業について意見を提示し、予算削減の成果を上げていたが、今はそうした業務を行う機関がないため、発注機関が過剰発注をしても適時に捉えることが難しい状況だ」と訴えた。

公共機関の放送機器構築事業のモニタリング活動停止が6カ月目に入ったが、こうした違法・過剰発注の事例は収まる気配を見せていない。

それも無理はない。放送機器は設備設計から構築、運用、維持管理に至るまで高度な専門性が求められる特殊機器であるため、専門家ではない市民や一般行政職の発注機関担当者にとって、違法・過剰発注の事実を確認し摘発することは容易ではないからだ。

これに対し、業界では一日も早く対策を講じるべきだという声が共感を形成しつつある。

韓国デジタルコンテンツ学会長であるキム・ヨンチョルICTポリテック大学教授は「科技部が公共機関放送機器構築事業のモニタリング予算確保に失敗したことよりも大きな問題は、いまだに効果的な対案を打ち出せていないことだ。対策の策定が遅れるほど、結果的に政府が違法・過剰発注を放置しているのと同じことになる。予算の全額削減によってモニタリング活動の遂行機関の人員まで散り散りになった状況だと聞いているが、来年再び予算を確保したとしても、専門性を備えた人員を再び構成できるか疑問だ」と指摘した。

キム・ヨンチョル教授の指摘どおり、昨年まで政府から公共機関放送機器事業のモニタリング業務を委託されていた韓国電子情報通信産業振興会(KEA)は、今年初めに放送機器専門家が退職したのに続き、関連部署の部署長以下の部員が他部署に人事異動となるなど、人的インフラが事実上崩壊した状態だ。

もちろん、科技部も対案づくりに苦心しているのは事実だ。科技部の関係者は「指針を改正し、指針関連業務の遂行機関をKEAから韓国電波振興協会(RAPA)に移管する計画だ」と話した。指針が規定する「提案書評価委員の推薦および推薦名簿の提供」業務などを、KEAからRAPAが遂行するようにするという話だ。

しかし、公共事業モニタリング活動の予算確保については、具体的な対策を打ち出せていない。当該担当者は「予算がない状況のため、RAPAが専門人材を雇用してモニタリング活動を直ちに行うのは難しいだろう」と答えた。

このように、政府が公共機関放送機器構築事業のモニタリング予算確保に失敗したうえ、対案の提示まで遅れており、違法・過剰発注の問題は当分の間続くとみられる。

業界は、政府が補正予算を編成してでも今年中にモニタリング活動を再開すべきだと声を上げている。

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